2008年12月9日(火)「しんぶん赤旗」
麻生内閣の支持率激減
自民行き詰まりの象徴
市田氏指摘
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日本共産党の市田忠義書記局長は八日、国会内で記者会見し、麻生内閣支持率が激減していることについて、「麻生政権と自民党政治の行き詰まり、破たんの象徴的あらわれだ」と指摘しました。
市田氏は、厚生労働省調査でも非正規労働者の解雇計画が三万人に及ぶことなどを示し、「経済と暮らしが、今ほど深刻になったことはない」と強調。こういうときに麻生政権が、まともな経済対策を打ち出せず、目玉の定額給付金も国民から猛反発を受け、逆に迷走を続けていることを批判しました。
さらに麻生首相が、公的医療保険制度を否定するかのような発言や、「医師は常識が欠落している」などの暴言を繰り返していることを挙げ、「政策の上での迷走とともに、首相による民の心が分からない発言も、支持率低下の一つの要因になっている」と述べました。
市田氏は、これは自民党政治そのものの行き詰まりでもあると力説。そもそも麻生首相は「自民党が最後の切り札=リリーフ・エースとして押し出した」にもかかわらず、弱肉強食の「構造改革」路線から、家計と暮らしを応援する経済政策に転換すべきときに、そこに踏み出せなかったことを挙げ、「そこで、にっちもさっちもいかなくなったことが、支持率激減の結果としてあらわれた」と述べました。
加えて市田氏は、ある調査では54%が麻生首相と民主党の小沢一郎代表について「どちらも首相にふさわしくない」と答えていると指摘。「民主党が今の自公政治に対する明確な対抗軸がなく、堂々と論戦で追い詰める立場に立たず、政局的に立ち回っていることを国民は鋭く見ているということだ」と述べ、国会論戦と国民運動で争点を鮮明にして解散に追い込む日本共産党の立場を表明しました。