2008年12月9日(火)「しんぶん赤旗」
第二、第三の田母神氏が…
幹部教育の実態問う
東京でシンポ
アジア太平洋戦争の開戦から六十七年を迎えた八日、緊急シンポジウム「田母神前空幕長問題を問う」が東京都内で開かれ、百六十人が参加しました。主催は、安保破棄中央実行委員会、憲法会議、日本平和委員会です。
日本共産党の井上哲士参院議員と憲法会議の石山久男代表幹事が報告。「恐るべき幹部教育の実態と政府の責任」をテーマに井上議員は、田母神氏が講話や訓話、統合幕僚学校など職務を通じて侵略戦争美化を教え込んできたことをあげ、「第二、第三の田母神氏をつくる仕組みがある」と指摘。自衛隊に「国民が正しい歴史観を持つためにやれることがある」と同氏が強調していることを紹介し、これらの背景に「政治による激励がある」と批判しました。
「田母神歴史観の誤りと重大な危険」と題して石山氏は、一九〇〇年の義和団事件以降の日本の侵略経過を紹介しながら、田母神論文の誤りを一つひとつ解明。集団的自衛権行使のための憲法改悪などの実現がねらいだと指摘しました。
日本平和委員会代表理事で弁護士の内藤功氏が「背後にある日米同盟下の自衛隊の実態と野望」と題して特別発言しました。
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