2008年12月11日(木)「しんぶん赤旗」
「すき家」を書類送検
アルバイト3人 残業代など未払い
仙台労基署
牛丼チェーン「すき家」の仙台泉店(仙台市)で、残業代など賃金未払いの労働基準法違反を労働者が告訴していた事件で、仙台労働基準監督署は十日、経営するゼンショー(東京、小川賢太郎社長)を仙台地検に書類送検しました。
送検されたのは、ゼンショーと、同社の賃金支払いを担当していた幹部一人。
訴えていたのは、首都圏青年ユニオンの組合員でアルバイトの女性ら三人。残業代の割増分と、元店長の女性を管理職として賃金未払いとした分の計約二十七万円の支払いを求め、四月に仙台労基署に刑事告訴していました。
賃金未払いは労基法に違反し、六カ月以下の懲役か、三十万円以下の罰金が科せられます。
三人は、同社が過去二年の残業代割増分の支払いを拒否したため、〇七年十一月、仙台労基署に是正申告していました。
組合側代理人の大山勇一弁護士は、「ゼンショーに重大な法違反の未払い賃金があったことを、仙台労基署が認めたことを意味しています。会社は刑事処罰を待たず、直ちに未払い賃金を支払うべきです。業界のトップ企業にふさわしい職場環境をつくってほしい」と話しました。
この問題で日本共産党の小池晃参院議員が四月の厚生労働委員会で質問。厚労省労働基準局長(当時)は「是正しない悪質な事例には司法処分を含めて厳しく対処していく」と答弁していました。
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