2008年12月13日(土)「しんぶん赤旗」
新テロ法案と新金融法案
国会の歴史に汚点残す暴挙
志位委員長が厳しく批判
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日本共産党の志位和夫委員長は十二日、新テロ特措法延長案、新金融機能強化法案が衆院で再議決されたことを記者団から問われ、「国会の歴史に汚点を残す暴挙だ」と厳しく批判しました。
志位氏は新テロ特措法延長案再議決について、「一年のうちに、二度までも憲法を踏み破って自衛隊を海外に派兵する重要法案を数の力を使って強行した」と述べた上で、同法案を再議決した福田、麻生内閣は「ともに国民の信任を得ておらず、本来、法案を提出する資格のない内閣だ」「強く抗議したい」と強調しました。
さらに、自衛隊の海外派兵がテロ根絶に役立つどころか、その妨害になることが審議を通じて明らかになったと強調。田母神問題では、「自衛隊のなかで、海外派兵を拡大するために過去の侵略戦争を美化しようとする非常に危険な流れが生まれていることが明らかになった」として、「議論が尽くされたとは到底いえない」と強調しました。
また、新金融機能強化法案については、「大銀行や金融機関が投機的な運用であけた穴を国民の税金で埋めるもので、中小企業への貸し渋り対策にも役立たない」と批判しました。
臨時国会会期末に向けた課題について問われた志位氏は、「雇用や中小企業の経営が大変な危機に陥っている」と指摘。「私たちは、国民の深刻な生活の危機にさいして、政治の責任で、しっかりと対処するために必要な対策を速やかに求めていく」と述べました。
さらに、「雇用の問題では、『派遣切り』や違法な首切りの中止を経済界に要請するだけでなく、実効ある指導を政府にやらせることが必要だ。中小企業に対する貸し渋り、貸しはがしについても同様であり、そのための論戦を行う必要がある」と強調しました。
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