2008年12月13日(土)「しんぶん赤旗」

自衛隊内「精神教育」

海外派兵と一体

衆院委 赤嶺議員が批判


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(写真)質問する赤嶺政賢議員=12日、衆院安全保障委

 日本共産党の赤嶺政賢議員は十二日の衆院安全保障委員会で、自衛隊で広がる侵略戦争美化の動きと海外派兵が一体のものであると主張し、政府の認識をただしました。

 田母神俊雄前航空幕僚長の侵略戦争美化論文が最優秀賞を受賞した懸賞には、航空自衛隊が「歴史に重点を置いた精神教育」の一環として、組織ぐるみで応募するよう隊員に呼びかけていました。

 赤嶺氏が「精神教育」の内容をただしたのに対し、防衛省の渡部厚人事教育局長は「自衛隊の任務拡大等を踏まえ、自衛隊員が歴史を客観的に理解し、強い使命感を保持する」ためと答弁しました。

 「任務拡大」の意味については、「自衛隊による国際協力活動が主要な任務になったこと」と明言しました。

 赤嶺氏が、「海外での実戦任務は高い“士気”が必要。だから侵略戦争肯定の動きが自衛隊内で起きている」と追及したのに対し、浜田靖一防衛相は、「隊内で田母神氏の意見は浸透していない」などと述べました。

 赤嶺氏は、元防衛事務次官や前防衛大学校長も、田母神論文の背景として自衛隊の海外活動をあげていることを指摘。沖縄戦の「慰霊の日」に旧日本軍司令官を祭った塔で、自衛隊による「慰霊祭」が行われていることなど、自衛隊内に旧日本軍を美化する事例が無数にあることを示し、全容の徹底解明を求めました。



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