2008年12月27日(土)「しんぶん赤旗」
派遣社員が仮処分申請
いすゞ藤沢工場 解雇撤回求める
いすゞ自動車藤沢工場(神奈川県藤沢市)の男性(49)ら派遣労働者五人が二十六日、各派遣会社に対し契約途中の解雇無効と賃金仮払いを求める仮処分を横浜地裁に申し立てました。
いすゞは、期間労働者の中途解雇は撤回しましたが、派遣労働者の全員解雇(藤沢工場は五百四十人)は撤回していません。
訴えられたのは、いすゞに派遣していた日総工産、高木工業、ジャパンクリエイトといすゞ下請け会社のロジットに派遣していたニューレイバー。いずれも来年三月までの契約でしたが、いすゞが派遣契約を打ち切ったことを理由に、ニューレイバーは十七日に解雇し、他の四社は二十六日付で解雇を通告していました。
記者会見で高橋宏弁護士は、派遣会社には雇用契約期間の途中に労働者を解雇する「やむを得ない事由」はないとのべ、派遣会社は利益をあげており、雇用を維持する体力があることを指摘。派遣会社はいすゞに契約違反の損害賠償を求めることができるにもかかわらず、労働者に犠牲を押しつけるのは許されないと語りました。
申し立てた男性は、派遣期間制限を逃れるために期限がくるといったん期間労働者にして再び派遣労働者に戻すという脱法行為が行われていたと指摘。「お金も住まいもなく仕事を奪われる。このままでは寒空で年が越せない」とのべました。
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