2008年12月28日(日)「しんぶん赤旗」

金融への規制不十分

米紙報道 FRB議長が後悔


 【ワシントン=西村央】米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は、二十六日付の米ニューヨーク・タイムズ紙の記事のなかで、低信用の住宅ローンなどをもとにした金融商品に投機資金が大量に流れ込み、米国発の金融危機を引き起こした問題で、金融機関と住宅金融業者への規制が十分でなかったことは後悔しているとの見解を示しました。

 同紙の記事は、貿易黒字の中国からの投資と金融危機との関係を述べたものですが、同議長は、必要な規制があれば、中国からの資金の流れを含め、洪水のような投資は防ぐことができたと表明。さらに、FRBの規制での役割は銀行に限られているため、厳しい規制だけでは不十分で、「国際的な資本の流れの良好なバランスを早期に達成していれば、金融システムの危機を大幅に削減できただろう」と、国際的な協調の必要性にもふれました。

 低信用層向け高金利型(サブプライム)住宅ローン問題に端を発した金融危機については、バーナンキ議長の前任で、十八年間FRBを率いてきたグリーンスパン前議長も十月の下院政府改革委員会公聴会で非を認めています。



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