2009年1月6日(火)「しんぶん赤旗」
総選挙勝利を党史に刻む年に
財界・アメリカ
――自民党政治の「二つの司令塔」が破たん
党旗びらき 志位委員長があいさつ
日本共産党は五日、総選挙をたたかう歴史的な二〇〇九年の「党旗びらき」を党本部大会議場で行い、CS通信で全国に中継しました。志位和夫委員長があいさつに立ち、「日本共産党綱領こそ、日本の未来をてらす羅針盤だ」と指摘。今年を、総選挙勝利を党史に刻む輝かしい年にしようと奮闘を呼びかけました。(志位委員長あいさつ)
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志位氏は、財界・大企業とアメリカという自民党政治の「二つの司令塔」が進めてきた路線がどちらも「大きな破たんに直面している」と指摘。「ここに自民党政治のこれまでにない深刻な危機の根源がある」と述べました。
財界・大企業という「司令塔」の直面している破たんについては、「ルールなき資本主義」の上に、大企業のもうけを野放図に追い求める「新自由主義」を極端にまでおしすすめてきた結果だと強調。「労働のルールの破壊」とともに「外需頼み」「外資頼み」という対米従属の経済・市場構造をつくってきたことが、日本経済に異常なゆがみともろさをもたらし、前例のない急激な景気悪化と国民生活の未曽有の困難をもたらしていると述べました。
志位氏は、財界・大企業が先の見通しを失い、国民からも孤立しつつある一方で、「ルールなき資本主義」を正そうという日本共産党の綱領的展望が広く共感を呼ぶ状況が生まれているとして「ルールある経済社会」に前進するための奮闘を呼びかけました。
志位氏は、もう一つの「司令塔」―アメリカについても、その覇権主義が「軍事でも経済でも大きな破たんに直面し、終えんに向かい始めている」と指摘しました。
覇権主義の破たんの軍事的な面ではイラク戦争の失敗を、経済的な面では「カジノ資本主義」の大破たんをあげました。
志位氏は「昨年は覇権主義に代わる新しい世界秩序への大きな流れがいっそう広がった年ともなった」と述べ、東南アジアや中南米・カリブ海での平和の共同体づくりの動きを紹介。ここでも、綱領が指し示す方向への日本の針路の大きな転換―「アメリカいいなりからの脱却」という展望が、差し迫った課題となる情勢が進展していると述べました。
また、「二大政党づくり」を推進してきた財界・大企業が路線的破たんをきたす中で、「日本の政治は、もはや『自民か民主か』の枠に閉じ込めようと思っても、閉じ込めきれない、もっと大きな選択の時代に入っている」と強調しました。
その上で、志位氏は昨年、全党の奮闘で築いてきた「主体的な力」の到達点を、(1)暮らしと平和を壊す攻撃に対する本格的な社会的反撃が始まった(2)「二大政党」づくりを突破する足がかりをつかんだ(3)「綱領を語り、日本の前途を語り合う大運動」が発展した(4)党勢拡大で前進に転じた―という四つの角度から明らかにし、これらを確信に、総選挙勝利に向けて、今年はさらに活動を発展・飛躍させようと呼びかけました。