2009年1月10日(土)「しんぶん赤旗」

“カジノ資本主義”を批判

オバマ氏、金融規制の意向


 【ワシントン=小林俊哉】オバマ次期米大統領は八日、米バージニア州で講演し、深刻化する経済危機の原因が“カジノ資本主義”を野放図に推進した従来の経済政策にあると厳しく批判しました。

 オバマ氏は、ウォール街(金融界)の重役が「リスクを考慮せず、ほとんど規制を受けず、説明責任も負わないまま利潤を追求してきた」と批判。同時に政治家たちも、国民に解決を託された問題に取り組んでこなかったと述べました。

 その上で、「今回の危機が、大方われわれ自身で(経済政策の失敗で)つくりだしたものなら、われわれ自身で解決できるはずだ」と政策転換の必要性を強調。「政府だけが、深刻な不況から国民を切りぬけさせるのに必要な短期的経済刺激策を提供することができる」と強調しました。

 二年間で三百万人の雇用を創出するとした景気対策の要旨を説明。「費用は重大なものになる」と言明しつつ、「何もしなければ、われわれの経済から、さらに職も収入もなくなる」と述べました。

 また、「これ以上、ウォール街で悪事を働く者が、規制の抜け穴をすりぬけることは許されない」とのべ、新しい金融規制の策定を急ぐ意向を示しました。



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