2009年1月13日(火)「しんぶん赤旗」

新成人の胸のうち

将来に不安 政治に怒り

「派遣村」は国がやるもの

給付金よりやることある


 「友達が内定取り消された。自分も就職できるか心配」「企業は勝手すぎる。誰が働いたおかげだと思っているのか」―。全国各地で成人式が行われた十二日、東京都内で晴れやかな服装に身を包んだ新成人に話を聞きました。胸のうちには、将来への不安や政治に対する怒りを秘めていました。


不況対策責任を

 「就職について不安はある。みんな同じ条件だから、自分が頑張るしかないとも思うけれど、国や企業も責任をもって不況対策をしてほしい」(大学二年生の男性)

 「内定取り消しはとてもリアルな問題です。先輩が内定を取り消されました。その先輩は、来年も新卒になれるように、大学側の措置で卒業を一年延期しました」(都内の大学に通う女子大生)

 「派遣は企業にとって都合のいい働かせ方。そういう働かせ方をしている社会のあり方が問題だと思う」(テレビ制作の仕事につきたいという女子学生)

 「企業の力が強くなりすぎて、労働者の立場が弱くなってしまっています。もっと労働者が主張すべきだと思います」(教員志望の男性)。

 「派遣村の人たちはかわいそう。企業は無責任だと思う。別の対処法はないのか」(看護学校の女性)

 「派遣村は国がやってもいいものだと思う。不況は内需の問題があると思うので、労働機会を増やすべきです」(司法書士を目指す立教大学二年生の女性)

 「企業はまず全力で経営努力をすべき。将来は商社に行きたいと思っているが、新卒で就職できなければ一生、派遣もありうると考えています」(理工系大学で食品の成分研究をしている男性)

戦争協力するな

 「消費税は廃止して、企業の税率を上げたほうがいい。消費者のことを考えた、新しい税金のあり方を検討してもいいのではないか」(税理士を目指している男子大学生)

 「とりあえず麻生さんはやめてほしい。給付金なんてほしくない。ほかにもっとやるべきことがあるはず」(大学二年生の女性)

 「アメリカの戦争に協力する必要ない。日本はもっと自主性を持たないと」(看護学校に通う女性)

 「(政治家は)やることが中途半端。いい加減なことをやめてほしい。自分の言葉に責任を持つべきです」(大学二年の女性)

 「福田さんや安倍さんみたいな途中放棄をしないでほしい」(私大二年生の女性)

 「教職に就いて、文化の維持・発展に努めたい」(大学二年生の男性)

 「結婚しても、子どもを生んでも、ずっと働きつづけたい。母親の姿を見てきて、そう思いました」(専門学校二年生)

 「語学とか政治とかに興味が出てきたので、もっと知りたい」(ハワイの短大に留学中の女性)

 「子どもに英語を教えたい。首相は日本語を勉強してほしい」(大学の英文学科に通う女性)



■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp