2009年1月28日(水)「しんぶん赤旗」
期間従業員の中途解雇
三菱ふそうが撤回
派遣の解除は変えず
労組に回答
三菱ふそうトラック・バス(川崎市)が昨年十二月末での中途解除を通告していた川崎工場の期間従業員二十八人について、解雇を撤回し、契約期間満了まで雇用する方針に是正していたことが二十七日、わかりました。派遣労働者約四百四十人の契約解除は変更しないとしています。
派遣されていた三十代の二人が加入する首都圏青年ユニオンが要求し、同社と三回目になる同日の交渉で確認しました。期間従業員に対する中途解雇の撤回は、いすゞ自動車などでも行われています。
同社は昨年十一月、計六十人の期間従業員を含む約五百人全員に対し、年末での契約解除を通告しました。広報部によると、年末で期間満了する三十二人を除き、最長で四月末まで契約期間が残る二十八人について中途解雇を撤回し、継続雇用すると表明しました。一月以降は会社都合の休業扱いとし、賃金は労働基準法で定める60%以上を支払うとしています。
期間従業員の中途解雇については、厚生労働省が昨年十二月九日、労働契約法違反とする通達を出しています。今回の対応について広報部は、「厚生労働省の通達にもとづいて実施した」と説明しています。派遣契約の解除には「コメントできない」とのべました。
首都圏青年ユニオンは昨年十二月十七日、解雇の撤回などを求め、厚労省で記者会見。同社の門前宣伝や交渉を行ってきました。河添誠書記長は、「厚労省通達と労働組合の運動の力で勝ち取った重要な成果。労組に入って声を上げることで、変えられることを示した」と強調。引き続き派遣労働者の雇用継続や寮の確保などを求めていくとのべました。
■関連キーワード