2009年1月29日(木)「しんぶん赤旗」
首相 施政方針演説
国民の苦難への反省も処方箋もない
志位委員長が感想
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日本共産党の志位和夫委員長は二十八日、国会内で記者団の質問に答え、麻生太郎首相の施政方針演説の感想を述べました。
志位氏は、国民の中でこれだけ貧困と格差が広がり、「派遣切り」「期間工切り」という雇用の非常事態が広がっているのに、「首相演説には、そういう事態をつくったことへの反省がいっさいない」と指摘。「反省がないから、事態を打開するための処方箋(せん)も語られなかった。いろんな言葉は語ったが中身がない。自民党がいよいよ政治的にも空洞化し、がらんどうになってしまったのをまざまざと見た感じだ」と語りました。
その上で、「わが党としては、いまの深刻な雇用破壊をどう打開するか。景気の悪化をどうよくしていくか政治の中身の変革をおおいに提示して正面から論争していきたい」と述べました。
雇用問題では、今日の雇用破壊の原因と責任を明らかにし、労働法制の規制緩和がもたらした「政治災害」をどう打開していくかを提起していきたいと表明しました。
景気問題については、政府演説が、アメリカから「津波」が押し寄せてきたともっぱら「外的要因」に景気悪化の原因を求めるものとなっていると批判。「『津波』から国民を守る『防波堤』を政府が壊してしまった責任は大きい。『外需頼み』から『内需主導』にいかに転換していくか、その中身が問われている」と述べました。