2009年2月5日(木)「しんぶん赤旗」
今後のたたかいの手がかりに
志位委員長 質疑後に記者会見
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日本共産党の志位和夫委員長は四日、衆院予算委員会での基本的質疑後に記者会見し、麻生太郎首相の答弁などについて感想を述べました。
志位氏は、「麻生首相の答弁は、全体として、今の『派遣切り』の実態を正面から是正することを約束するものではなかった」と指摘。とくに、首相が、「派遣切り」を生み出したことを「政治災害」だと認めなかったことについて、「政治的なあやまりを犯したとの真摯(しんし)な反省があってこそ、今の事態に対する本腰を入れた対応ができる」と述べました。
一方で、「具体的な企業の実態を突きつけると、『違法だ』『異常だ』といわざるをえなくなった」と指摘。志位氏は、舛添要一厚生労働相が、いすゞやマツダなどが「派遣法制限のがれ」のために行っている「偽装請負」「クーリング期間」について、派遣期間に通算する、と答弁したことは「非常に重要な答弁だ」と強調しました。「あきらめないでたたかっていくことが大事だ。今日の質疑での答弁を今後のたたかいの手がかりにしていきたい」と述べました。
クーリング期間 三カ月と一日以上派遣を受け入れない期間のこと。厚労省はこの空白期間があれば、継続した派遣とみなさないという派遣先指針を出しています。労働者派遣法は、派遣労働の受け入れ期間を最長三年と定め、それを過ぎたら派遣先が派遣労働者に雇用契約を申し込む義務を課しています。それを逃れるために、「クーリング期間」を悪用して派遣を繰り返すケースが広がっています。
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