2009年2月10日(火)「しんぶん赤旗」

主張

2・13中央総行動

連帯の力で苦難に立ち向かう


 二〇〇九年は、東京・日比谷公園での「年越し派遣村」が国民的な関心を集め、現在の日本の政治・経済の深刻さをしめすなかでスタートしました。「派遣村」は、アメリカ発の金融危機と不況の影響の大きさとともに自民・公明がすすめてきたアメリカいいなり・大企業奉仕の政治の破たんを象徴し、国民の連帯と社会的反撃の力を浮き彫りにするものでした。

 いま、国民のたたかいでも、国会の論戦でも、マスメディアでも、国民の苦難をどう打開し、暮らしと経済をどう立て直すかが重大な焦点となっています。

暮らし守れ、の一点で

  十三日に日比谷公園を中心におこなわれる「なくせ貧困!仕事よこせ、守ろう雇用と暮らし! 国民要求実現2・13中央総行動」(全労連や民主団体など同実行委員会主催)は、雇用と暮らしを守る、労働者・国民の総決起の場として呼びかけられたものです。

 厚生労働省の調査でも、三月の年度末にかけ「派遣切り」や「期間工切り」の犠牲者はさらに増えるといわれ、雇用の破壊や中小・下請け企業の苦境はいっそう深刻になると見られています。実行委員会では、「派遣切り」など大企業の横暴を糾弾し、働くルールの確立を求めるとともに、憲法の「生存権」にもとづき国民生活を守る国の責任を追及し、自公政治の悪政に反対、政治の民主的転換をめざそうと呼びかけています。

 「派遣切り」「非正規切り」といわれる深刻な雇用破壊は、文字通りの「政治災害」です。いま問われているのは、深刻化する「政治災害」にたいし、政治として何をするのかです。

 日本共産党の志位和夫委員長は衆議院での代表質問や予算委での質問で、政治の知恵と力で「派遣切り」などをやめさせるとともに、景気対策では今日の経済危機をつくりだした外需依存、大企業本位の政策から内需主導に転換する提案をおこないました。安定した雇用の保障、安心できる社会保障の構築、中小零細企業の応援、農林水産業の再生、貧困に追い打ちをかける消費税増税への反対です。

 こうした内容は、「2・13中央総行動」が掲げる主なスローガンとも一致するとともに、連合などの労働組合や中小業者、農林漁業、医療・社会保障などの関係団体をはじめ、幅広い人々が求めている方向とも一致できる内容です。

 麻生自民党内閣は、雇用破壊と貧困の拡大、地域経済の疲弊などの現実は認めざるをえなくなり、内需の拡大なども掲げますが、その原因を作り出した小泉「構造改革」路線への反省がありません。国民の苦難を取り除くためには、こうした麻生内閣と対決し、政治の中身を変えていくことがますます重要になっています。

各要求を総結集して

 「2・13中央総行動」では、二波にわたる決起集会、各分野の省庁との交渉、財界・大企業包囲行動、デモ行進による国民へのアピールなどが終日展開されます。

 総選挙が必ず行われる今年のたたかいを出足早く発展させるためにも、各分野、各地域の要求とたたかいを総結集することは、きわめて重要です。社会的連帯を発展させ、政治の中身を国民本位に切り替えるたたかいとして、「総行動」の成功に力をつくすことが求められます。



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