2009年2月10日(火)「しんぶん赤旗」

三菱電機

モノ扱いの上 切り捨て

佐々木氏 派遣労働者の実態告発


 「いいようにこき使われ、利用され裏切られたのだとはっきり気づいた」

 日本共産党の佐々木憲昭議員は九日の衆院予算委員会で、三菱電機名古屋製作所で五年以上働きながら、昨年十二月に契約期間途中で解雇された非正規労働者の悲痛な叫びを突きつけ、政府に対応を迫りました。

 佐々木氏は、二〇〇二年から六年半、派遣として働き、四月末まで契約期間がありながら、昨年十二月末に解雇された派遣労働者の実態も告発しました。

 派遣労働者に最大三年を超えて同一業務をさせることは違法であり、三年を超える場合、派遣先企業は直接雇用を申し出る義務があります。

 「実態をただちに調査せよ」と迫る佐々木氏に対し、舛添要一厚生労働相は「法律にもとづいて厳格な指導をやり、正していく」と答えました。

 三菱電機の派遣労働者の多くは、社員食堂の値段が正社員の倍など差別的な扱いを受けています。

 六年半派遣として働いた労働者は、洗浄作業で揮発の激しいシンナーなど有機溶剤を毎日吸い込み、のど・鼻の痛み、めまいなどを訴えたのに、取り合ってもらえず、二カ月間作業を続けさせられました。

 佐々木氏は「危険な作業を派遣社員に押し付けている。派遣先は労働者を生きた人間としてではなく、モノのように扱い、捨てている」と追及。首相は「事実であるなら、はなはだ遺憾だ。労働基準法の点からも問題だ」と答えざるを得ませんでした。

 佐々木氏は「派遣先の大企業は、労働者に対して直接、指揮命令下で働かせている。雇用に対する責任も当然負うべきだ。とにかく今の法制でできることは全部すべきだ。抜本的な法改正も必要だ」と強調しました。

【Movie】「生活保護申請 住居がなくても可」佐々木議員に厚労相が答弁 衆院予算委 2月9日



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