2009年2月12日(木)「しんぶん赤旗」
トヨタに要求 総行動
雇用も下請けも守れ
愛知・豊田
「非正規切り」を直ちにやめ、賃上げと下請けを守れ―。トヨタの社会的責任を追及する第三十回「トヨタ総行動」の決起集会が十一日、愛知県豊田市で開かれました。愛労連などでつくる同実行委員会の主催。全国から約千六百人の労働者らが参加しました。
トヨタは昨年、二兆円の利益をあげながら、不況になるといち早く、約六千人の期間従業員を削減中。トヨタ本社に近い会場では、「トヨタ、大企業の横暴は許さない」との抗議が続き、同社へデモ行進しました。
決起集会で、トヨタの正社員(59)は、トヨタの生産方式で生身の期間従業員が使い捨てられ、正社員も減産による賃下げで生活不安に置かれていると批判。雇用を守らせ、残業代がなくても生活できる賃上げを求めました。
「解雇を撤回させ、職場に戻させた」。こう報告し、声援と拍手に包まれたのはトヨタ系部品メーカーに派遣され、JMIU(全日本金属情報機器労組)の分会を結成した勝連(かつれん)雅史分会長(50)。「多くの人が労組をつくり、行動すれば道は開ける」と語ると再び拍手がわきました。
刈谷民主商工会(刈谷市)の新野高規事務局長は、会員の零細業者について、「『苦しくても一人の首も切らない』と頑張っている。トヨタに聞かせたい」と訴えました。
実行委員長で愛労連の羽根克明議長は、内部留保を取り崩そうとしない大企業に対し、「『百年に一度の不況』というなら、今使わずにいつ使うのか」と批判。全労連の大黒作治議長は、雇用破壊に反撃を広げ、春闘で雇用確保も賃上げも勝ち取ろうと訴えました。
「どこの下請けもいじめられ、賃金も下げられてきた」。トヨタの下請けなどで約二十年、期間工や派遣で働いた男性(48)は言いました。年末に仕事も寮も失い、生活保護を受けました。「大企業に雇用も下請けも守らせていきたい」と話していました。
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