2009年2月14日(土)「しんぶん赤旗」

大量解雇

キヤノンに毅然対応 必要

大分で公聴会 県労連事務局長が陳述


 衆院予算委員会の地方公聴会が十三日、大分市と青森市で開かれました。大分市では、大分キヤノンの大量解雇問題などをはじめ雇用・景気対策をめぐり四人が意見陳述し、各党委員との質疑が交わされました。日本共産党からは赤嶺政賢議員が質疑にたちました。

 陳述人の一人、大分県労連の児玉圭史事務局長は、大分キヤノンとキヤノンマテリアルで働く人の40%超を請負労働者が占めており、今回の大量解雇者のほとんどが、その請負労働者だと指摘しました。

 労働法制の規制緩和が現在の雇用破壊を招いているとし、「派遣労働は原則禁止に戻し、直接雇用の原則を確立してほしい」と求めました。

 また、解雇を機に労働者が体調を崩している状況を説明し、職ばかりでなく「健康や命まで奪っている」と告発。キヤノンに対しては「社会的責任を自覚し、解決にのぞんでほしい」と要望し、国に対しても「離職者支援、雇用保険などを改善し、大企業に毅然(きぜん)とした姿勢をもってほしい」と訴えました。

 各党の質疑のなかでは、大分県土地改良事業団体連合会の森田克己会長が「キヤノンの雇用の実態を初めて知った。(解雇から)三日で(寮を)出ていけなんて人間のすることではない」と痛烈に批判しました。

 定額給付金の支給についても問われ、児玉氏は解雇された労働者の実態からしても、「二兆円の使い方は慎重にしてほしい。セーフティーネット、社会保障に使うべきだ」と提言。意見陳述人の一人、釘宮磐大分市長も一定の経済効果は認めつつ、「果たしてどれだけ消費に回るか懸念している」と疑問を呈する場面もありました。



■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp