2009年2月15日(日)「しんぶん赤旗」

新入生支援、62私大に

入学金や授業料を減免


 親のリストラ、失職などが広がるなか、「大学進学の夢をあきらめないで」と緊急の学費支援を実施する大学が相次いでいます。本紙が私立大学のホームページで調べたところ、今春の入学生に学費軽減の緊急対策をとる大学が六十二にのぼることがわかりました。

 経済危機のもと、世界一高い学費の軽減を大学まかせにするのではなく、国の対策が問われています。

 緊急対策を発表する大学は、今年に入って急増しています。首都圏のある大学では、昨年秋から在学生の学費延納の相談が続出し、受験生や保護者から奨学金制度の問い合わせが相次いだといいます。

 緊急支援で目立つのは入学金免除や授業料免除制度の創設です。国立大学では大分大学が、入学金の全額免除の拡大(対象四十人)を公表していますが、私立では保護者の収入減など経済的困難な学生にたいする入学金免除や授業料免除を緊急に実施する大学は二十六にのぼります。一年限りの大学も少なくありませんが、二〇一〇年度も継続する大学もあります。

 首都圏のある大学では、入学金の全額免除を学生の一割近い五十人を対象におこなう予定。担当者は、「授業料の分納をあわせておこない、学生が親の経済負担なしに自立していけるようにしたい」とのべ、国の予算の増額を求めています。

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