2009年2月28日(土)「しんぶん赤旗」
「雇用守れ」 欧州14カ所デモ
GM傘下 オペルなどの労働者
米国の自動車メーカー大手、ゼネラル・モーターズ(GM)の欧州子会社、オペル(本社ドイツ)やボクスホール(英国)、サーブ(スウェーデン)で働く労働者の雇用を維持せよと二十六日、欧州十四カ所でいっせい抗議デモがあり、約二万五千人が参加しました。
GMは本体が破たんの危機にあり、リストラを加速化。欧州の傘下の会社も生き残りの危機にひんしています。すでにサーブは倒産することが明らかになりました。
オペルの救済にも最低で三十三億ユーロ(約四千九十二億円)が必要とされています。ドイツでは二万九千人がオペルで働いていますが、ドイツ政府は外国籍であるGMの傘下にある限り、公的資金援助計画は難しいとしてきました。
独ヘッセン州リュッセルハイムでは二十六日、約一万五千人の労働者が「雇用を維持せよ」との横断幕を掲げ行進。
集会で金属産業労組(IGメタル、二百三十三万人)のフーバー委員長は、「GMは損失も顧みず、世界的に過剰生産をし、売れもしない大型車ばかり生産した」と経営責任を批判しました。
シュタインマイヤー副首相兼外相も救済計画を遅らせてはならないと語り、緊急にオペル工場のある各市・州と連邦政府の会合を開き、GMと交渉すると約束しました。
スウェーデンのサーブの工場でも三千人が抗議のデモをしました。(片岡正明)
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