2009年3月9日(月)「しんぶん赤旗」
益川さん 平和語る
九条科学者の会が4周年
憲法の立場で国際貢献
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九条科学者の会(「九条の会」のアピールを広げる科学者・研究者の会)は八日、東京都千代田区の明治大学で発足四周年記念の集いを開きました。四百人が参加し、会場に入りきれないほどでした。
会の呼びかけ人の一人で、二〇〇八年度のノーベル物理学賞を受賞した益川敏英・京都産業大学教授が記念講演しました。
益川さんは名古屋大学の学生のころに学んだ“憲法九条は条文だけではいくらでも解釈できるが、周辺法をみることで本体の条文の意味がはっきりする”との言葉を紹介。憲法九条の「改正」がなぜ問題になるのかを考えることが大事だと語りました。
また名古屋空襲で、自宅の屋根を焼い弾が突き抜けて転がっていたという子どもの時の記憶などを語り、「私の家は不発弾で燃えませんでした。後で怖くなった。子や孫にあんな思いはさせたくない」とのべました。
また自衛隊のソマリア沖派兵問題にも言及し、「専守防衛といっている自衛隊をなぜソマリア沖まで持っていくのか。憲法が戦争をおこさないと宣言した立場で、国際協力の道を発展させる方がどれだけ国際貢献につながるか」と力説しました。
集いでは、各地の大学などでの九条の会の活動を交流。一万人を目標に「九条の会」アピールへの賛同署名に取り組むなど活動方針を確認し、ソマリア沖への自衛隊派兵に反対する集会アピールを採択しました。
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