2009年3月14日(土)「しんぶん赤旗」

参院予算委

貧困が子と社会に影響

山下議員質問に参考人答弁


 参院予算委員会は十三日、経済、雇用、社会保障についての参考人質疑を行いました。日本共産党の山下芳生議員は、参考人の駒村康平慶応義塾大学教授に対し、「貧困が子どもの成長や、日本の社会と将来にどのような影響を与えるか」と質問しました。

 駒村氏は、貧困は、子どもの「健康、学力、情緒面」で影響を与えるだけでなく、社会問題を発生させる確率に差が出てくることを米国などの研究結果にふれながら紹介。「子どもの良好な育成環境を普遍的に保障するということは、効率的な社会投資だ。貧困を放置すると、貧困の連鎖、格差が階層化する。社会連帯がこわれていく」と答えました。

 参考人の第一生命経済研究所主席エコノミスト・熊野英生氏は、意見陳述のなかで、“日本は海外に比べると労働コストが高すぎて産業空洞化が起こる”と非正規労働者を正当化する議論について、「意見を異にする」と指摘。海外に出て行くのは日本の労働コストの問題ではなく、「内需の成長力の乏しさだ。正社員を増やし、賃金を上げていくことが、内需の成長力を復活させ、海外に出ようとする企業を国内に押しとどめ、日本経済の活性化につながっていく」と述べました。


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