2009年3月17日(火)「しんぶん赤旗」

金融機関監視強めよ

佐々木議員 日銀総裁ただす


写真

(写真)質問する佐々木憲昭議員=13日、衆院財務金融委

 日本共産党の佐々木憲昭議員は十三日の衆院財務金融委員会で、金融危機に対する白川方明日本銀行総裁の認識をただしました。

 佐々木氏は金融危機の原因として、規制緩和を背景にした「金融機関の変質が大きい」と強調。G20(二十カ国・地域による金融サミット)でも具体化が議論される見通しである国際的な金融機関に対する監視強化という流れにそった対応を求めました。

 白川氏は「金融機関が適切な経営を行っていくためには、規制・監督が必要だ」と答えました。

 佐々木氏は、日米の金利差を利用し、円を調達してドルで運用するという「円キャリートレード」が、アメリカに大量の資金を供給したことを紹介。「日本の低金利政策が世界的な金融危機の大きな要因になったのでは」と迫りました。

 白川氏は「(世界的な低金利という状況の中に)日本の低金利を含むのはその通り」とのべ、「日本の政策も影響があった」と認めました。

 また佐々木氏は、日銀が銀行に潤沢な資金を供給しているにもかかわらず、中小企業に対する金融機関の貸し出しが低迷している実態を指摘。「雇用や生産など、日本経済の土台である中小企業を直接的に支える日銀としての手だてが必要だ」と求めました。

 白川氏は「日銀としては流動性の供給、政府は金融機関に対する資本注入という枠組みで対応している」と、従来の政策を繰り返すにとどまりました。



■関連キーワード

もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp