2009年3月18日(水)「しんぶん赤旗」
MA米輸入 回避を
穀物セクター方式を提案
紙議員質問
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日本共産党の紙智子議員は十七日の参院農林水産委員会で、ミニマムアクセス米の輸入問題を取り上げ、政府の対応をただしました。
紙議員は、財界のシンクタンクの日本国際フォーラムが発表した「グローバル化の中での日本農業の総合戦略」で、ドーハ・ラウンドの「決裂直前の事務局長案の受諾」を要求していることを指摘。「受諾」となれば、ミニマムアクセス米の輸入量は現行の七十七万トンから百十四万トンに増えるとして、石破茂農林水産相の見解をただしました。
石破農水相は、「制度として国家貿易で、生産調整に影響を与えないことも考えると義務的に全量輸入となる。百十四万トンが輸入可能かどうか、ミニマムアクセス米を入れない方策がないかどうか」として「受諾」となるならミニマムアクセス米が百十四万トンになることを認めました。
紙氏は、米という品目区分でなく穀物の品目区分にし、米をその中に取り込むという穀物セクター方式を導入すれば、ミニマムアクセス米の輸入を回避することができるとして、穀物セクター方式を採用して主要国と交渉すべきではないかと求めました。
石破氏は、「本当に(穀物セクター方式で輸入回避が)できればいいのだが、すばらしいアイデアが実現可能か、後でまた議論をしたい」と穀物セクター方式の採用を否定しませんでした。
紙氏が食料主権を堂々と主張すべきとしたのに対して、石破氏は、「食料主権をもっと堂々と言えというのはその通り、委員の指摘に同意することは多々ある」と述べました。