2009年3月19日(木)「しんぶん赤旗」
かんぽの宿
公社時も利権が散見
塩川氏質問に 参考人が答弁
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衆院総務委員会は十七日、郵政事業・かんぽの宿問題について参考人質疑を行い、井手秀樹・慶應義塾大学商学部教授、田尻嗣夫・東京国際大学理事・経済学部長、町田徹・経済ジャーナリストが意見陳述しました。
参考人らは、「早急に売却しなければならないものではない。(かんぽの宿をふくむ郵政事業は)独立採算でやってきた。譲渡・廃止の期限を区切った附則を改正すべき」(井手氏)などと述べました。
日本共産党の塩川てつや議員は、「公社当時からも不動産利権があるのではないか、民営化によって新たな利権が生まれたのではないか」と質問。町田氏は「公社時代から、アドバイスと言いながら不動産や金融などで(利権が)散見された。(民営化後は)会社に在籍しながら出向。カード発行業務、物品購入で、利権がファミリー企業から特定の会社におきかわっただけ」と述べました。
また塩川氏は、「郵政民営化が『金融排除』をうみださないか、小口の金融サービスを保障するために金融のユニバーサルサービスの義務づけが必要ではないか」と質問。田尻氏は「個人金融をどう保障していくかが国家の命題になっている。(民営化のときに)ユニバーサルサービスの対象から金融をはずしたのは世界の潮流から逆行する」と指摘しました。
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