2009年3月25日(水)「しんぶん赤旗」

「輸入カビ毒米販売」撤回

紙議員追及 農水相“エサ用にせず”


 石破茂農水相は二十四日の参院農水委員会で、カビ毒汚染の政府保有輸入米(ミニマムアクセス米)を焼却処分ではなく飼料用に販売するとした方針について「(アフラトキシン汚染米の流通をいっさい禁止している)食品衛生法をクリアしなければ、エサ用としても販売しない」と言明しました。これは新方針を事実上、撤回したものです。日本共産党の紙智子議員の質問に対する答弁です。

 農水省は二月十九日、猛毒のアフラトキシンに汚染された政府保有輸入米について、飼料安全法で定める基準の〇・〇二ppm以下なら国内業者に販売するという新方針を発表していました。

 紙氏は、農水相が昨年十月三十一日に発表した談話で「(輸入米について)国の在庫保有中に問題が生じた場合は、これを廃棄処分にする」と明言していると指摘。同省食糧部計画課長も昨年十月二十三日の「米流通システム検討会」で、「(アフラトキシンが確認された輸入米は)政府が焼却をする」としています。

 とくに、アフラトキシン汚染米が飼料用に販売されると、それが主食用に転用される危険があることを強調。「ちゃんと飼料用に使われることを点検するから大丈夫というが、それがだめだというのが、三笠フーズの事件の教訓ではなかったか」とのべ、新方針の撤回を迫りました。

 同委員会の質問の後、紙氏は「きょうの質問で、農水大臣は、アフラトキシン汚染米は飼料用も含め、いっさい廃棄する方針を明らかにしました。これは、昨年来、日本共産党国会議員団や『しんぶん赤旗』が追及してきたことの大きな成果です」とのべました。



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