2009年3月25日(水)「しんぶん赤旗」

産業活力再生法改定案 審議入り

経済再生どころか疲弊

衆院本会議 吉井議員質問


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(写真)質問する吉井英勝議員=24日、衆院本会議

 衆院本会議は二十四日、産業活力再生法改定案(産業活力再生特別措置法等の一部を改正する法律案)の趣旨説明と質疑を行いました。日本共産党の吉井英勝議員が質問にたち、同改定案は「経済再生どころか、大量失業と地域の疲弊をもたらす」と強調しました。

 吉井氏は現行の産業活力再生法が「『貧困と格差』をもたらした」と指摘。「政府は、リストラの進ちょくなどによって、日本経済が『筋肉質』になったと、同法を評価したが、二〇〇二年春以降、大企業が史上空前の利益をあげる一方、労働者の賃金は下がり続けた」と告発しました。

 同改定案は、現行法の企業支援に加え、一般事業会社への公的資金注入・損失補てんの仕組みを盛り込みました。また、多国籍企業の世界的な企業再編にまで、支援対象を拡大します。

 吉井氏は、資本注入までして公的に救済される企業の「経営責任、株主責任の言及がない」と指摘。出資対象企業の役員報酬、政治献金は制限されるべきだと、政府の姿勢をただしました。

 二階俊博経済産業相は、国が企業経営に対して「直接関与することは想定していない」との見解を示しました。

 与謝野馨経済財政担当相は、産業活力再生法について、「企業は株主だけのものではないとの認識が重要だ」と述べる一方、「(同法の目的は)現在でも意義がある」と答えました。

【Movie】産業活力再生法改定案 経済再生どころか疲弊 吉井議員が質問(09.3.24)


 産業活力再生法 現行の産業活力再生法(産業活力再生特別措置法)は一九九九年八月に自民・公明などの賛成で、二〇〇三年三月末までの時限立法として成立。〇三年、〇七年に、それぞれ適用範囲を拡大した上で期限が延長され、現在は一六年三月が期限。改悪には、民主党も賛成しました。リストラを予定している企業がリストラ計画を作成し、国に申請、一定の基準を満たせば国がその計画を承認し、登録免許税などの減税や金融支援などの恩恵を与えてきました。


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