2009年3月26日(木)「しんぶん赤旗」
NHK予算案
経営計画の問題点追及
塩川議員 減収リスク未反映
衆院総務委員会で二十五日、二〇〇九年度NHK予算案の審議が行われ、日本共産党の塩川てつや議員が質問に立ちました。塩川議員は、NHK経営計画(〇九―一一年度)の問題点をただしました。
経営計画では、〇七年度に71%だった受信料支払率を三年後に75%、五年後には78%に伸ばすことを目標に設定。一二年度から「受信料10%還元(=値下げ)を実行」すると掲げています。
塩川議員は、NHKの資料でも一一年度は地上デジタル移行の影響で「契約総数八十三万件減、百九十五億円の減収」を見込んでいることをあげ、「地デジ受信機の普及が遅れている現状では当然起こりうる減収のリスクを、経営計画は反映していない」と指摘しました。
また、経営計画では受信料の契約収納業務を受け持つ地域スタッフを三年間で千人程度削減する一方、収納業務を外部への委託化を進めるとしています。
塩川議員は受託業者による受信料の詐取などのトラブルを具体的に指摘し、「無理な契約目標が、視聴者との信頼関係を損なうことにならないか」と懸念を表明しました。
福地茂雄会長は、受信料収入に及ぼすリスクについて「指摘の通りだが、現実にならないよう全力をあげる」と答弁。収納業務の民間委託によって起きた問題については「そのようなことはあってはならない」と、受信料制度の意義をていねいに説明していく考えを示しました。