2009年3月27日(金)「しんぶん赤旗」
北洋銀へ公的資本批判
厳格な監督指導を求める
大門議員
大門実紀史議員は二十四日の参院財政金融委員会で、新金融機能強化法に基づく北洋銀行への一千億円の公的資本注入について取り上げました。
同行は申請に当たって、中小企業向け融資を今後二年半で融資総額(約一兆七千四百億円)の2・7%だけ増やす「経営強化計画」を提出。金融庁は十三日に計画を承認して資本注入を決定しています。
大門氏は「北洋はリスクの高い金融商品に、他の地方銀行に比べても異常にのめり込んだ。経営強化計画についても、通常は資本増強額を何倍も上回る融資ができるはずで、融資目標額は少なすぎる」と指摘。「昨年の法案審議の際に、『新法は中小企業を救うためのもの』と言っていた政府の説明とも矛盾する」と批判。与謝野馨金融担当相は「北洋には北洋の事情がある」と無責任な答弁に終始しました。
大門氏は、当初公的資金の申請を否定していた同行が方針転換した背景に、政府・金融庁の働きかけがあったことを指摘。「北洋は昨年、七百億円も中小企業融資を減らしている。地元に資金需要がないわけではなく、貸し渋り、貸しはがしの苦情が何件も寄せられている」として、同行への厳格な監督・指導を求めました。