2009年3月30日(月)「しんぶん赤旗」
仕事を 気候変動対策を
ロンドン 数万人デモ
G20むけ“人間第一”訴え
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【ロンドン=小玉純一】「人間を第一に」を掲げ雇用と正義、気候変動対策を求めるデモ行進が二十八日、ロンドンで行われました。警察発表で三万五千人が参加。四月二日にロンドンで開催される主要二十カ国・地域(G20)金融サミット(首脳会合)に向けて英国労組の連合体・労働組合会議(TUC)やオックスファムなど有力な非政府組織百五十団体が共同で呼びかけました。
「労働者を優先に」「子ども第一に」「女性を二の次にするな」「職を求め若者はたたかう」「世界の貧しき人々に正義を」「気候変動対策を急げ」「資本主義は機能していない」「やつら(銀行家)の危機の代償を我々は払わない」「やつらに払わせろ」「爆弾でなく職を」―。参加者は思い思いのプラカードを掲げ三時間余ロンドン中心部を行進。ブラスバンドやバグパイプ、ラップ音楽も鳴り響かせながら、「仕事を」「正義を」と声をあげました。
英国南部から列車で参加した女性のローナ・グレッグさんは「新聞を読むと気がめいることばかりだけれど、今日は希望を持つ人が大勢集まりました。イタリアやドイツの人もいました。国や宗教の違いを超えて一つの声、『人間を第一に』と声をあげたのは素晴らしいことです」と話しました。
報道によれば同日、パリ、ローマ、フランクフルト、ベルリンなどでもG20金融サミットへ向けたデモ行進がありました。