2009年3月31日(火)「しんぶん赤旗」

あす消費税導入20年

庶民から 213兆円

法人税減 182兆円


 消費税が四月一日、導入から二十年になります。麻生自民・公明政権は二〇一一年度からの消費税増税をもくろんでいます。民主党も時期は別にして、消費税増税は必要だという立場です。いま必要なのは、暮らし破壊の消費税増税ではなく、暮らし応援の減税です。


 消費税は、一九八九年四月に3%で導入されたときも、九七年に5%に引き上げられたときも、「福祉のため」が口実でしたが、福祉は悪くなるばかり。消費税は、大企業などからの税収減の穴埋めに、ほとんど消えてしまいました。

 消費税の税収は、導入いらい累計で二百十三兆円(二〇〇九年度予算含む)。同じ時期に大企業などが納めた法人三税(法人税、法人住民税、法人事業税)は相次ぐ減税などで累計百八十二兆円も減りました。

 麻生自民・公明政権は、また「社会保障のため」として、二〇一一年度からの消費税増税をもくろんでいます。本音は、企業の税と社会保障の負担をさらに軽くすること。自民・公明政権によって成立した〇九年度税制「改正」関連法の付則は、消費税増税方針とセットで法人実効税率の引き下げを「検討する」としています。

 かつて、日本経団連会長の御手洗冨士夫キヤノン会長は、法人実効税率引き下げの財源を問われて「われわれのビジョン(「御手洗ビジョン」)に明確に書いてある」(〇七年二月二十六日の記者会見)として、消費税率を段階的に引き上げる提言を示しました。法人実効税率を10%引き下げるために必要な財源は約五兆円。ちょうど消費税2%分です。

 消費税は所得が低い人ほど負担が重い「福祉破壊」税です。消費税を価格に転嫁できない中小・零細業者にとっては「営業破壊」税です。

 日本共産党は、消費税増税には断固反対です。消費税の食料品非課税など暮らしを応援する減税こそ緊急に必要だと訴えています。

グラフ


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