2009年4月1日(水)「しんぶん赤旗」

消費税への日本共産党の考えと対策は?


 〈問い〉消費税が「社会保障のため」と導入されて20年になります。日本共産党の考えと対策を教えてください。(神奈川・一読者)

 〈答え〉社会保障は、消費税が1989年に導入されてからも、連続して改悪されてきました。たとえば、サラリーマンの医療費の窓口負担は1割から3割に、国民年金の保険料は7700円から1万4660円に、厚生年金の支給開始年齢は60歳から65歳に、老人医療の外来の窓口負担は月800円が毎回1割または3割負担となりました。

 それは、消費税が大企業などの減税・減収の穴埋めと軍事費の増大に使われてしまったからです。09年度予算も含めると、89年度からの消費税収が213兆円、法人3税の減収が182兆円、軍事費の増加分が22・4兆円となります(本紙3月29日付参照)。

 だから、「社会保障のため」は、消費税の導入と増税の口実にすぎません。そのことについて、消費税導入当時の政府税調会長の加藤寛氏が「(高齢化社会論は)ああ言えば一般の人にわかりやすいから…消費税の本来の意義はそういうものではない」(『週刊新潮』92年9月3日号)と本音を語っています。

 もともと消費税は、低所得者には負担が重く、大資産家には軽いという性質(逆進性)をもっています。だから日本共産党は、暮らし破壊、福祉破壊の税金と言ってきました。そして消費税導入にも、増税にも一貫して反対し、食料品非課税など減税を求めるとともに、将来は廃止すべきだと主張しています。

 社会保障の財源は、税金も保険料も支払い能力のある大企業にヨーロッパなみの負担を求めるべきです。日本の自動車産業の税・社会保険料負担は、ドイツの8割、フランスの7割にすぎません。大資産家にも応分の負担を求めるように、証券優遇税制(10%)や所得税の最高税率を改めることです。

 さらに税金の使い方では、グアムへの住宅建設など総額3兆円の米軍再編経費や毎年約5兆円規模の軍事費、大型開発のムダを改めることです。(木)

〔2009・4・1(水)〕


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