2009年4月2日(木)「しんぶん赤旗」

“改憲パンフ”500万部

手続き法を「周知」へ

総務省が配布


 総務省は、改憲手続き法の「周知」パンフレットを作製し、四月から都道府県・市町村の窓口を通じて配布しました。改憲手続き法にもとづく衆参両院憲法審査会は与野党の話し合いがつかず、審査会規則も委員の選任もされないままの状態。総務省が「改憲」へ向け世論の喚起へ見切り発車した形です。

 総務省が改憲のための広報を展開するのははじめて。問題のパンフレットは『ご存知ですか?平成22年5月18日から「憲法改正国民投票法」が施行されます。』のタイトル。内容は、「憲法改正国民投票法の流れ」を「国会の発議」から「国民投票運動」、「投票」「開票」のそれぞれの段階について説明。改憲の公布に必要なハードルである国民投票の賛成票が「二分の一を超えた場合」という個所を赤字で大書しています。

 総務省によるとパンフレットは五百万部作製、都道府県や市町村の住民窓口、公共施設に置かれます。経費は、二〇〇八年度の総務省国民投票法関係広報予算から千五百万円支出されました。

 総務省担当者は「国会の状況は承知しているが、国民投票法の施行まであと一年と迫った。行政の立場から国民に周知する必要からたんたんとすすめている」と話しています。

 総務省は〇九年度は「国民投票制度準備等関係経費」約四十七億円を計上、地方自治体にたいする「国民投票名簿整備費用」補助のほか広報用のパンフレットやポスターなどの作製を計画しています。



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