2009年4月4日(土)「しんぶん赤旗」
グアム「移転」後も負担
米海兵隊活動費 際限なく
防衛省、否定せず
米国領での米軍基地建設のための財政負担を日本に求める在沖米海兵隊グアム「移転」で、「移転」後も同海兵隊のグアムでの「活動経費」などを日本側が負担する恐れのあることが三日、明らかになりました。日本共産党の笠井亮議員がグアム「移転」協定について審議した衆院外務委員会で追及しました。
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笠井議員“協定認められぬ”
笠井氏は、防衛省が作成した「グアム移転に伴う施設・インフラ整備に係る経費の内訳」で、「沖縄からグアムへの海兵隊移動経費やグアムにおける海兵隊の活動経費は、総額百二・七億ドル(『移転』計画の日米双方の負担総額)に含まれない」との記述があることを指摘。「移転」後に沖縄に残った米海兵隊実動部隊などがグアムで訓練する場合、「海兵隊の移動経費や活動経費まで、日本側が出すことはありうるのか」と質問しました。
防衛省の高見沢将林防衛政策局長は「これまでも訓練の移転等の経費については、そのつど具体的な判断を行っている」と答え、日本側が負担する可能性を否定しませんでした。笠井氏は「(グアム『移転』)協定の締結と批准は、際限ない負担拡大の入り口で、断じて認められない」と述べました。
笠井氏はまた、防衛省が提出した日本側「基本構想」報告文書で、グアムの米軍住宅などにあてる融資・出資分が「五十年かけて回収」できない場合は“税金による穴埋め”を示唆していることについて、「五十年先の世界がどうなるかわからないのに、返ってくることを前提に(融資・出資を)出すこと自体がおかしい」と批判。中曽根弘文外相は「確かに五十年先まで予想するのは難しい」と答弁しました。