2009年4月4日(土)「しんぶん赤旗」
輸入米 またカビ毒
タイ産 政府保有5回目
農水省は三日、政府保有輸入米(加工食品用のミニマムアクセス米)のタイ産もち砕精米(二〇〇七年度輸入分)から発見された「カビ状の異物」を検査した結果、猛毒のカビ毒アフラトキシンが〇・八〇ppm検出されたと発表しました。
このカビ毒が検出された「カビ状の異物」は昨年十二月十五日、国内業者に販売される前に、同省が発見したもの。アフラトキシンの検出が判明したのは、今年三月三十一日としています。
このタイ産米と同一の船で輸入し、政府の倉庫で保有する在庫米からは、アフラトキシンは検出されなかったといいます。
同省はまた、今年一月末までに発見された「カビ状の異物」六十件のうち、三月末までに判明した二十件のアフラトキシン検査の結果を発表。前出のタイ産米一件以外の十九件からは検出されず、残り四十件は分析中といいます。
アフラトキシンは食品衛生法で、食品からいっさい検出されてはいけないとしている物質です。
政府保有輸入米からのアフラトキシンの検出は今回で五回目。最近では、昨年十二月十九日発表のタイ産うるち砕精米の「カビ状の異物」からの〇・〇四ppm検出があります。
農水省は二月十九日に発表した政府保有輸入米の「カビ・カビ毒のチェックについて」と題する新方針で、「従来行っていたカビ状異物そのもののカビ毒分析は、停止する」と記述していました。今回の発表は事実上、この方針を撤回した形です。