2009年4月7日(火)「しんぶん赤旗」
白リン弾禁止させよ
米軍、演習で使用 紙議員が追及
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日本共産党の紙智子議員は六日、参院沖縄・北方特別委員会で、北海道の矢臼別演習場で米海兵隊が昨年十一月に白リン弾を使った実弾演習を行った問題を取り上げ、政府の姿勢をただしました。
白リン弾は可燃性猛毒物質で、人間の体に付着すると皮膚や肉だけでなく骨まで焼き尽くす残虐兵器です。紙氏は、「米海兵隊が矢臼別で白リン弾を使用したのはいつからなのか。全容を明らかにすべきではないか」と追及しました。
防衛省の井上源三地方協力局長は、「在日米軍司令部は白リン弾の使用実績は確認困難としている」と答弁。紙氏は、「確認ができないのは非常に問題だ。白リン弾は焼夷(しょうい)弾であり、人体への被害は本当にひどい。使用禁止に向けて積極的に対応すべきだ」と述べました。
また紙氏は、在日米軍再編で沖縄県の嘉手納基地に所属する米軍戦闘機が北海道の千歳基地などに訓練移転をし、その間、岩国基地(山口県)など他の米軍戦闘機が大量に嘉手納基地で訓練している状況を示し、「沖縄の負担軽減をかかげる米軍再編だが、騒音被害など、まったく減っていない」と強調。「米軍の危険な訓練は負担軽減の名のもとに全国に広がり、日米共同訓練も強化されている」と指摘しました。
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