2009年4月10日(金)「しんぶん赤旗」
米海軍が横断幕返還
いしがき女性9条の会「謝罪して」
沖縄県石垣市の石垣港への米海軍掃海艦二隻の寄港・接岸の強行に抗議した市民団体の横断幕が港湾区域境界の金網から持ち去られた事件で、掃海艦の艦長が米海軍捜査機関を通じて八重山署に引き渡していたことが九日までに分かりました。
持ち去られた横断幕は「いしがき女性9条の会」の縦一メートル、横三メートルの布製で「NO WAR SHIP(軍艦はいらない)」の文字と会の名称が書き込まれています。
同会は九日、事務局会議で、同総領事と掃海艦が所属する米海軍佐世保基地司令官あてに謝罪と窃盗犯の引き渡しを求める抗議・要請文を送付することを確認しました。八重山署にも犯人の早期逮捕などを要請します。
横断幕は掃海艦が出港した五日午後に米海軍捜査機関が同署に届けました。同署からの通報を受けた同会の大島忠枝事務局長(64)が七日、同署で確認しました。
大島事務局長は「両端がギザギザに破れていました。私の心がずたずたに踏みにじられた思いです。悔しくて涙が出そうになりました。艦長の手元にあったのに、ケビン・メア在沖米国総領事は『自分は知らないが、ごみを片付けたのだろう』などとうそをついた。県民への侮辱であり、謝罪してほしい」と訴えました。