2009年4月15日(水)「しんぶん赤旗」
玩具の有害物質 放置
大門議員 厚労省に指導求める
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大門実紀史議員は十三日の参院決算委員会で、鉛などの有害な化学物質を含む乳幼児の玩具が、二〇〇八年十月から「食品衛生法」の規制対象となった一方で、それ以前に製造・販売されたものは野放しにされていることを取り上げました。
基準値の十倍の鉛が検出された玩具について消費者団体が独自に調査し、厚生労働省などに対応を求めたにもかかわらず、行政内部でたらい回しにされた事例を示し、「きちんと指導すべきだ」と迫りました。厚労省の石塚正敏食品安全部長は、「情報に基づいて適切に指導していきたい」と答弁しました。
大門氏は、設置関連法案ができればこれらの事例に対処できるのかと質問。野田聖子消費者問題担当相は、「事業者に対する勧告・命令、譲渡の禁止・制限、回収の命令などの対処が可能になる」と答弁。大門氏は、「後手の対処ではなく、被害をなくすために動く消費者庁でなくてはならない」と強調しました。
大門氏は、政府が地方消費者行政の活性化のためとしてつくる基金について、現場の自治体などからは、消費生活相談員などの人件費につかえないと、不満の声が上がっていることを紹介。「現場のニーズにあうよう柔軟に考えるべきだ」と求めました。野田担当相は、基金の使い道は「使い勝手のいいものにしていきたい」と答えました。