2009年4月16日(木)「しんぶん赤旗」

水俣病患者団体と懇談

真の被害者救済に全力

市田書記局長と仁比議員が参加


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(写真)水俣病患者団体との懇談であいさつする市田忠義書記局長=15日、衆院第 二議員会館

 自民・公明の与党が衆議院に提出した「水俣病に関する特別措置法案」に反対する十一の水俣病患者団体と、国会議員との懇談会が十五日、国会内で開かれました。日本共産党からは、市田忠義書記局長と仁比聡平参院議員が参加しました。患者団体は、与党案に盛り込まれたチッソの分社化、水俣病の地域指定解除などに強く反対し、同法案がすべての被害者を救済するものではないとしています。

 患者団体からは「水俣病に対する差別から、いまだに患者だと名乗れずにいる人たちが多くいる。被害実態の解明もないまま法案をつくるのは許せない」「与党案は、水俣病を終結させようとするものだ」「水俣に入って患者の声を聞いてから、救済策をつくってほしい」など、切実な思いが訴えられました。

 市田氏は「水俣病は人類史上例のない未曽有の公害だ」と指摘し、「調査し全貌(ぜんぼう)を解明する必要がある」と強調。与党案は「加害者救済、被害者切り捨て幕引き法案だ」と批判しました。「一部メディアで報じられたように、一時金を少し増やしただけの与党と民主党の合意が事実だとすれば、被害者の願いにそむくことになる」とも指摘し、「与党案を撤回、廃案に追い込んで、真の被害者救済に全力をあげたい」と語りました。

 仁比氏は「被害者を切り捨て、チッソを免訴する考え方は許せないが、与党が法案を出さざるをえなくなったのは、患者団体の運動と世論が動かしたものだ」と激励しました。

 民主・社民両党と無所属の国会議員も参加しました。



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