2009年4月17日(金)「しんぶん赤旗」
石炭ガス工場跡、汚染深刻
市田議員 総点検と対策要求
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日本共産党の市田忠義議員は十六日の参院環境委員会で、石炭ガス工場跡地の土壌と地下水の汚染の深刻な実態を示し、住民の安全確保のための調査と対策を要求しました。
市田氏は、東京都が築地市場の移転先としている東京ガス豊洲工場跡地について、「基準値の四万三千倍ものベンゼンなどで汚染されており、土壌汚染対策法改正で適切に行われるのか」とただしました。
また、北海道ガスの工場跡地(札幌、函館、小樽)では、いずれもベンゼン、シアン、水銀、ヒ素などが高濃度で検出されながら、同社が汚染土壌を「自主的」に処理したのは、再開発事業で巨額の見返りがある札幌の跡地だけだと指摘。小樽では有刺鉄線で囲んだだけで放置されていることを示しました。
経産省資源エネルギー庁の西山英彦電力・ガス事業部長は、対策の実態は「ホームページや環境報告書で把握している」と無責任な説明に終始。必要な指導や対策を怠っていることが答弁で明らかになりました。
市田氏は、ベンゼンやシアン、ヒ素などは、石炭ガスの製造過程で生成、使用されたもので、「過去に石炭ガスを製造、供給していた全国のガス会社の施設が同じ汚染を引き起こしている可能性が高い」と強調。住民の安心、安全確保のために全国七十五事業者(表)の工場跡地数百カ所の総点検と法令に基づく対策を求めました。
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