2009年4月18日(土)「しんぶん赤旗」
じん肺救済基金早く
原告患者ら 法廷内外で訴え
東京
「トンネルじん肺基金」創設を求め、大手ゼネコンに賠償を請求する全国トンネルじん肺根絶訴訟(第三陣)の第二回口頭弁論が十七日、東京地裁であり、同弁護団(小野寺利孝団長)は不治の病であるじん肺の苦しみと被害の深刻さを記録した映像DVDを法廷に証拠として提出、「トンネルじん肺」基金創設の緊急性を指摘しました。
ビデオ撮影後数年で亡くなったじん肺犠牲者の記録映像には「じん肺は何があってもなくしてしまいたい。ただそれを思うしかない。生きることがこんなにつらいとは」と、病床で話す無念のビデオメッセージが残されていました。
口頭弁論にさきだって、篠原好美・第三陣原告団長(43)はじめ全国トンネルじん肺根絶訴訟原告団、同家族会のメンバー約百人が東京地裁前で宣伝行動にとりくみ、「トンネルじん肺は現在も発生しつづける職業病。裁判を提起した被災労働者だけの補償救済ではない『トンネルじん肺基金』制度をつくってください」と訴えました。閉廷後に「『トンネルじん肺基金』創設の立法化を今国会に間に合うように、力の限りがんばろう」と都内で報告集会を開きました。
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