2009年4月23日(木)「しんぶん赤旗」
辺野古新基地
住民「信用できない」
政府がアセス準備書説明会
沖縄防衛局は米軍辺野古新基地建設に伴う環境影響評価(アセスメント)の準備書の住民説明会を二十二日午後六時半から、名護市で開きました。防衛局側はサンゴを埋め立て、ウミガメの卵のふ化が確認された場所をつぶすにもかかわらず「影響は総じて少ないものと判断」と強弁。住民からは「そんなの信用できない」との声が飛びました。
説明会で沖縄防衛局は、「二〇一四年末までに完成させることができるように着実にあらゆる努力を払う」とのべ、騒音、水質、海域生物(ウミガメ、サンゴ類、ジュゴン等)などについて説明しました。騒音については、集落で七十デシベル以下になり影響ないとしました。
ウミガメについては卵のふ化が確認された地点の真上に、基地を建設し、サンゴは海底を覆う面積の割合を示す被度25%の地点が基地の下敷きになり、七ヘクタールが消失します。ジュゴンについては「時折(建設予定地に)移動する程度」としました。
しかし、説明会では各項目で「事業者の実行可能な範囲でできる限り回避・低減が図られているものと評価した」としました。
これに対して、参加者からは、「デモフライト(実機飛行)しないと分からない」と厳しい言葉が飛び、ジュゴンについては「事前調査で追い出しといて何を言っているんだ」と批判があがりました。
同防衛局は、質問の手が挙がるなか、午後八時半ごろ、説明会を打ち切りました。住民らはさらなる説明会の開催を要求しました。