2009年4月24日(金)「しんぶん赤旗」
消えた年金
救済 被害者の立場で
参院厚労委 小池議員が要求
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日本共産党の小池晃議員は二十三日の参院厚生労働委員会で、「消えた年金」記録を回復するため総務省に設けられた年金記録確認第三者委員会が、被害者の立場に立って救済するよう強く求めました。
小池氏が取り上げたのは、年金保険料納付の証明が難しいと第三者委員会にあっせんを拒否された男性のケース。同じ事業所に六年間継続勤務していたのに、十四カ月の年金記録がありません。
第三者委員会は記録がない期間中にも働いていたことを認定しており、しかも記録がない期間の前後も同じ事業所で年金加入していることを認めながら申し立てを却下しました。
小池氏は、この男性は、働いていた当時の写真を提示し、健康保険で入院したことも記憶していることを詳細に第三者委員会に証言していることも指摘。「被害者の立場に立ってプラス要素を救い上げれば、本来記録が回復されるべき事案だ。このようなケースで却下なら、記録の回復は不可能ではないか」とただしました。
総務省の関有一行政評価局長は、納付証明がなければ認めないとの姿勢に終始しました。
小池氏は、保険料納付の証明にこだわる第三者委員会は、同様のケースを切り捨ててきていると批判。民主党などが提出した「厚生年金保険記録回復法案」では「こういう人たちは救済されるのか」と質問しました。
民主党の蓮舫議員は、「こうした方たちを一人でも多く救済したい」と答弁。小池氏は、「与野党を超えて解決のための建設的な議論が必要だ」と強調しました。
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