2009年4月26日(日)「しんぶん赤旗」
平和への思いを描いて
子どもの本・九条の会がつどい
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絵本作家、画家、編集者など子どもの本にかかわる人が会員となっている「子どもの本・九条の会」の設立一周年記念「被爆ピアノと朗読・うたのつどい」が二十五日、開かれました。会場となった東京都児童会館ホールには、六百八十席が満席となる参加者が雨の中つめかけました。
いわさきちひろが描いた子どもたちがスクリーンに映し出され、ピアノの演奏で始まりました。千羽鶴が両脇に下げられた被爆ピアノです。
作家の松谷みよ子さんが登壇。調律師によってこの被爆ピアノがよみがえった実話をもとに書いた絵本『ミサコの被爆ピアノ』を朗読しました。松谷さんは「子どもの本・九条の会」の代表の一人でもあります。「音色とともに原爆のおそろしさを語りついでいきたい」と話しました。
画家の太田大八さんは、被爆直後の広島の様子や、東京大空襲のときの体験を語り、「絵は言葉の垣根をこえて、どの国の人とも分かり合え、仲良くなれる。愛国心よりも愛球心でいきたい」と話しました。
昨年、絵本『ぼくがラーメンたべてるとき』で日本絵本大賞を受賞した長谷川義史さんが登場。世界のいろいろな子どもたちをつづり平和への思いを描いた同作品を朗読しました。
NHK教育テレビで活躍中の、おおたか静流(しずる)さんも、広島の民謡や、手話の入った歌をうたいました。会場には、平和をともにつくりあげようとの思いがあふれました。
ロビーでは、世界の平和絵本が約百冊並び、子どもたちが熱心に読んでいました。
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