2009年4月27日(月)「しんぶん赤旗」
高校生「憲法9条守る」6割
前回比17ポイントアップ 日高教調査
日本高等学校教職員組合(日高教)が「高校生一万人憲法意識調査」をまとめました。60・9%の高校生が「憲法九条を変えない方がよい」と回答しています。
二十七道府県四政令市百四十八校の生徒、約一万二千三百人から回答を得ました。
「憲法九条を変える方がよい」は11・5%、「わからない」は27・2%でした。「変えない方がよい」は、前回調査(二〇〇四年度)の43・9%から急増。「変える方がよい」は11%台のまま変化ありませんでした。
「変えない方がよい」理由として「戦争への道を開くおそれがあるから」(73・2%)が最も多く、その他で「他国の戦争にまきこまれるおそれがあるから」との記述もありました。
イラクへの自衛隊派遣について賛否をたずねると「反対」が37・6%、「賛成」が23・8%でした。「賛成」の理由は「人道的復興支援だから」が78・7%、「反対」の理由は「国連中心の復興支援に切り替えるべきだから」が35・1%で最多でした。
日高教の春名公宏書記次長は「前回調査から九条を変えることについて『わからない』が16・1ポイント減少し、変えない方がよいが急増した。高校生はイラク戦争の報道や九条の会の活動などを肌で感じ、平和への意識を高めていることがわかる」と話しました。
調査結果について一橋大学の渡辺治教授が「九条改憲反対の増加は社会全体の動向とも共通していると同時に高校の憲法教育の影響も反映していると推定される」とのコメントを寄せています。
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