2009年4月27日(月)「しんぶん赤旗」
看護師不足も深刻
確保策の強化を求める
山下議員
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山下芳生議員は二十三日の参院総務委員会で、「消防と医療機関の連携強化を図る消防改正案」について質問しました。
山下氏は、救急車の受け入れ先が見つからず、患者が死亡するなど救急搬送での困難事案をなくすため、「根本的には受け入れ側の医療機関の体制を改善することが不可欠」と強調。医療体制の崩壊は、医師不足だけでなく看護師不足も深刻な問題となっている実情を示し、看護師確保対策の強化を求めました。
山下氏は、看護師不足で、奈良県の総合周産期母子医療センターの新生児治療室が九床、救急救命センターがある県立奈良病院でも六十九床が「休床」に追い込まれていることを示し、政府の「看護師不足」の認識を問いました。
渡辺孝男厚生労働副大臣は「医療の高度化などにより、看護師の役割が複雑多様化して業務量が増大している」ことは認めつつも、看護師不足は「一部地域で支障が出ている」と答え、全国で深刻化しているとの認識は示しませんでした。
山下氏は、最近の看護職員の離職率が11%台から12%台に増加し、大阪や東京で「過労死」が起きるほど過酷な就業実態の改善が急務だと指摘。夜勤は月八日以内、看護職員確保計画の策定など、法改正による実効性のある対策を求めました。