2009年4月28日(火)「しんぶん赤旗」

価値ある都市農地

紙氏質問に国交相 「残す方向」


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(写真)質問する紙智子議員=27日、参院決算委

 日本共産党の紙智子議員は二十七日開かれた参院決算委員会で質問に立ち、農地の宅地化をすすめる都市計画制度を見直し、都市農業支援を求めました。

 国土交通省の都市計画制度のもと都市集中政策がすすめられ、市街化区域に線引きした場所は「十年で宅地化する」としています。全国で九万二千八百ヘクタールの広い農地が含まれ、そのうち84%の農地が宅地並みの重税となりここ十五年間で半減しています。一定要件のもと農地課税・相続税納税猶予となる生産緑地指定は16%だけです。

 紙氏は、今後は逆に都市人口が減少し、高齢化が進む中では住宅地や商業地が縮小することが予想されると指摘。都市の農業は新鮮な農産物の供給だけでなく農業体験・交流、緑地、防災の機能など多面的な役割があり、農民サイドからは農業振興を求め、都市住民からも保存要求が強くなっていると指摘しました。

 紙氏は、同様な意見が国土交通相のもとにある「都市政策の基本的課題と方向検討小委員会」でもでていると紹介。東京都の検討委員会でも農業政策とまちづくりの両面で年内の保存を提言しているとのべ、「あらゆる面からみても、都市農業を都市計画法に積極的に位置づけるべきだ」と、見解を求めました。

 金子一義国土交通相は、「都市農地は貴重な財産だと思う。なんとか残せる方向で議論・検討したい」と答えました。



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