2009年4月29日(水)「しんぶん赤旗」

温室ガス

主要排出国が会合

米 国連の条約交渉を促進


 【ワシントン=小林俊哉】世界の温室効果ガス排出量の75%を占める十七カ国・地域の代表が集まって、「エネルギーと気候に関する主要国フォーラム」(MEF)が二十七日、ワシントンで二日間の日程で始まりました。

 二〇一三年以降の地球温暖化対策の枠組み(ポスト京都議定書)を年内に合意しようと、交渉を促進するのが狙いです。

 ブッシュ前政権は京都議定書に背をむけ、国連に対抗して独自に主要排出国会議(MEM)を開催。国連の枠組みでのポスト京都議定書交渉の足を引っ張ってきました。オバマ政権は一転して国連の枠組みでの交渉への復帰を表明。MEFは、国連での交渉妥結に向けた機運を高めることを目的に、オバマ氏が呼びかけました。

 初日、クリントン米国務長官が「気候変動は、明白かつ現に存在する危機だ」と指摘。十二月にコペンハーゲンで開かれる国連気候変動枠組み条約第十五回締約国会議(COP15)での合意成立をめざし、米国として「完全に関与し、リードするつもりだ。(ブッシュ前政権で)国内、国外で失った時間を埋め合わせたい」と述べました。

 さらに「中国やインドの外相にも述べたが、われわれは、みなさんの経済が成長することを望んでいる」と述べ、新興国の経済成長に配慮した形での協力をすすめる意向を示しました。

 大部分が非公開で行われた同日の会合には、スターン米気候変動問題担当特使など主要八カ国(G8)の代表のほか、中国、インド、ブラジル、南アフリカなど新興国の代表が参加。今回を準備会合と位置づけ、今後、フォローアップ会合や、七月のG8首脳会議と並行して行われる本会合が行われます。



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