2009年4月30日(木)「しんぶん赤旗」

護憲の道「民衆の投票で」

9条守る集い 大江健三郎氏が講演

長野


 長野県の「憲法九条を守る県民過半数署名をすすめる会」は二十九日、九条の会代表世話人の大江健三郎氏を迎えて「憲法九条を守る県民のつどい」を県民文化会館大ホールで開きました。各階ロビーにもあふれる三千人が大江氏の話に聞き入りました。

 大江氏は「親密な手紙を書くように―加藤周一さん、沖縄そして文学」と題して講演。大江氏は、同じく九条の会呼びかけ人で昨年末亡くなった加藤氏がこれから日本の進む方向としてあげた三つの道、(1)今の憲法をなくして核武装をする(2)憲法を守る(3)現状のままアメリカの力に頼る―を紹介。「どの道を選ぶかは民衆の投票でのみ決まること。それが、みなさんにとって、加藤さんからの親密な手紙です」と語り、総選挙の重要性を強調しました。

 つどいでは、「すすめる会」呼びかけ人、桜井佐七、親里千津子、佐々木都、市川英彦の各氏があいさつ。山口光昭事務局長が閉会あいさつし、「憲法改悪にむけた憲法審査会や、自衛隊の海外派兵を進めることを決して許さず、憲法守る運動を広げよう」と呼びかけました。第一部の文化行事では、長野東高校吹奏楽部と長野合唱団が会場を沸かせました。

 参加した長野市の学生(19)は「平和について文化・文学の面から聞いたのは初めて。友だちと普段から平和の話をしていきたい」。東御(とうみ)市の男性(77)は「大江さんの話を肝に銘じて、憲法を守る勉強や運動をしていきたい」と感想を寄せました。



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