2009年5月16日(土)「しんぶん赤旗」
労働局がジヤトコ指導
11人の偽装請負を認定
京都
自動車部品製造大手、ジヤトコの京都工場(京都市右京区)で働いていた派遣労働者十一人が、直接雇用を指導、助言、勧告するよう京都労働局に申告していた問題でこのほど、同労働局が、偽装請負があったと認定し、「十一人の雇用の安定を図るように」と文書で指導したことが分かりました。労働局が申告者の問い合わせに明らかにしたもので、五月二十日までに文書で回答するよう求めています。
十一人は、二つの派遣会社からジヤトコ京都工場に派遣され昨年十二月から今年一月にかけて「派遣切り」されました。派遣契約以前は請負契約だったものの、直接ジヤトコ側から業務の指示を受ける「偽装請負」でした。
労働局は、ジヤトコへ聞き取り・事実確認の結果、「偽装請負」状態であったことを認定。その期間も派遣期間とカウントし、労働者派遣法で制限されている派遣の受け入れ期間を超えて働かせる「期間制限違反」と判断しました。
十一人が加盟する全日本造船機械労働組合三菱重工支部工作機械栗東分会の川嵜(かわさき)辰巳委員長は「ジヤトコは指導に従い、期間の定めのない雇用契約を労働者に申し入れるべきです。今回の労働局の指導も力にして、直接雇用を求めたたかいを広げていきたい」と話しています。