2009年5月20日(水)「しんぶん赤旗」
新型インフル
医療体制 抜本強化を
共産党が政府に申し入れ
日本共産党の新型インフルエンザ対策委員会(責任者・市田忠義書記局長)は十九日、麻生太郎首相に対し、国内での新型インフルエンザ患者の広がりを受け、医療体制の抜本的な強化などを求める緊急申し入れを行いました。
発熱を訴える人からの相談が急増していることから、「発熱相談センターの相談担当者の増員や受付時間の延長などの体制を抜本的に強化」することとともに「自治体に対する緊急の財政措置」も求めました。
医療体制の強化では、発熱外来の増設とともに発熱外来を持たない一般医療機関が対応できるよう財政的支援や、必要な薬品・資材の十分な提供を行うよう要求。「保育所・小学校等のいっせい休校で、看護師など医療従事者が出勤できない状況が生まれている」ことを示し、医療機関が独自に保育体制の確保などを行う場合の財政支援も求めました。
医療費の負担軽減について、国民健康保険証を取り上げられた世帯に、緊急に被保険者証を発行し「受診の機会を失しないようにする」こと、低所得世帯の負担軽減をはかることを要請しました。
この日、対策委員会は、国会内で厚生労働省や内閣官房から政府の対応について説明を受けました。このなかで、小池晃責任者代理(参院議員)らは、医療現場や自治体では、今回の新型インフルエンザウイルスに対応する政府のガイドラインが示されないことから混乱が広がっていることを示し、「科学的な根拠をもって、対応できる指針をすみやかに示すよう」に要求しました。
対策委員会には、高橋ちづ子事務局長(衆院議員)、紙智子事務局次長(参院議員)、こくた恵二、佐々木憲昭、吉井英勝、塩川てつや、笠井亮の各衆院議員、井上哲士、山下芳生の両参院議員が出席しました。